約三十の嘘

約三十の嘘

監督:大谷健太郎
出演:椎名桔平中谷美紀妻夫木聡田辺誠一八嶋智人伴杏里

事前情報としては、詐欺師モノで、特急内での密室劇という2点ぐらい。
約三十の嘘」ってだけに約30個の嘘で塗り固められた出来事を見破るのかとでも思ってたんだけど、実際は「人間は一つの嘘をつくと、その嘘を本物にするために、大体約30の嘘が必要になる」っていう人生訓みたいなものでした。
たしかに言われてみればその通りかもね?
まぁ、大体途中でボロがでたり、破綻して取り繕うのも飽きそうだけどねぇ。ただ、そんな嘘をつき続けれた人間だけが一流の“うそつき”(=詐欺師)となって生きていくんだろうけど…


大体、映画で「詐欺師モノ」なんていうと、真っ先に「スティング」が浮かんじゃうだけど、あとは「ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ」なんてのもあったね、最近だと「オーシャンズ11」かなぁ… いまだ「スティング」を超える作品に出会ってないのは不幸なんだろうか?
そんな想いも描きながら鑑賞。


いわくつきの詐欺師チームを3年ぶりに集結させた男女6人。メンバーは、3年前の“いわく”がヌケガラになった元チーフ志方(=椎名桔平)、かたくなにチームでの仕事に執着する宝田(=中谷美紀)、そんな宝田に想いを寄せる佐々木(=妻夫木聡)、3年前からの成長を示すために計画を立案するも今井に会いたかっただけの久津内(=田辺誠一)、計画に乗った調子のイイ男・横山(=八嶋智人)、3年前、結果的に持ち逃げに加担してしまった今井(=伴杏里)。
無事に7000万円の大金を儲け寝台特急で帰郷する道程。互いを出し抜くべく思い思いに画策し、駆け引きが行われる。

濃密な会話劇とテンポを堪能。クレイジーケンバンドの音楽も秀逸でした。感想としては、アレン作品で「世界は女で回っている」なんてのがあったけど、そんな言葉が良く似合う女性に脱帽!?w
圧倒的な母性で包み込んだ宝田。
処女性という少女の魔性で男を手玉に取った今井。
理解してても、逃れられない本能というか、とにかく男は馬鹿な生き物ですわww